公正証書遺言

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≪公正証書遺言とは?≫

公正証書遺言とは、公証役場へ出向いて2名以上の証人の立会いの元で公証人に作成
してもらう遺言のことです。

≪公正証書遺言作成の要件≫

●2人以上の証人の立会いが必要。
 ・次の者は証人にはなれません。
  @未成年者
  A推定相続人、受遺者とその配偶者、直系血族
  B公証人の配偶者、四親等内の親族、書記・雇人

●遺言者が遺言の趣旨を公証人に口頭で伝えること。
 ・現実には、遺言者が作成した原稿等を公証人に事前に渡しておき、それを元に公証
人が  証書を作成後、遺言者と証人が公証役場へ出向いて公証人が遺言者と証人に
読み聞か   せるというようにした方が無駄がありません。

●公証人が遺言者の口述を筆記し、これを遺言者と証人に読み聞かせること。

●遺言者と証人が筆記の内容が正確であることを承認したうえで、各自署名押印するこ
 と。

●公証人が遺言が正式な手続きに従って作成したものである旨を付記してこれに署名 
 押印すること。
  ・公正証書遺言の原本は公証役場で20年間保管されます。
 ・遺言の執行には正本が必要ですので大切に保管しておきます。

≪公正証書遺言作成上の注意点≫

【準備するもの】

●遺言者
・戸籍謄本
・実印
・印鑑証明書
・固定資産評価証明書
・不動産登記簿謄本

●相続人
・戸籍謄本
・住民票

●遺言執行者
・住民票

●証人
・住民票
・印鑑(認印OK)

●公証人手数料

  ・100万円まで     5,000円
  ・200万円まで     7,000円
  ・500万円まで    11,000円
  ・1,000万円まで  17,000円
  ・3,000万円まで  23,000円
  ・5,000万円まで  29,000円
  ・1億円まで      43,000円
  ・3億円まで     5,000万円ごとに13,000円加算
  ・10億円まで    5,000万円ごとに11,000円加算
  ・10億円超は    5,000万円ごとに 8,000円加算

※・価額を算定することができないときは、500万円と見なして算定。
 ・遺言の場合は、相続人、受遺者毎に一行為として価額を算定して合算。
 ・相続、遺贈額合計が1億円に満たないときは、11,000円を加算。
 ・公証人が病院等に出張して公正証書を作成する場合は、手数料が5割増し。
  (他に日当、旅費の負担あり)

 
【公正証書遺言の記載例(通常は縦書きとなります)】
平成○○年第壱弐参号

             遺言公正証書

本職は、後記遺言者の嘱託により、後記証人の立会いをもって次の遺言の趣旨の口授を筆記し、この証書を作成する。
本旨
第壱  遺言者は、遺言者の所有する次の不動産を長男日本一郎(昭和○○年○月○日生)に相続させる。

      財産の表示
 壱  土地  所在  ○○県○○市○○町○丁目
    地番  参番壱
    地目  宅地
    地積  参壱平方メートル
 弐  建物  所在  ○○県○○市○○町○丁目○番○号
         家屋番号  五番
         種類  居宅
         構造  木造瓦葺平屋建
         床面積  壱壱壱平方メートル
第弐  第壱に記載した以外の遺言者の財産は、すべて妻日本花子(昭和○○年○月○ 日生)に相続させる。
第参  遺言者は、祖先の祭祀を主宰すべき者として長男日本一郎を指定する。
第四  遺言者は、遺言執行者として、次のものを指定する。
        ○○県○○市○○町○丁目○番○号
           行政書士    甲山 一郎
                     昭和○○年○月○日生
          本誌外要件
     ○○県○○市○○町○丁目○番○号
             無職
           遺言者     日本太郎
                     昭和○○年○月○日生
右は印鑑証明書により人違いでないことを証明させた。
     ○○県○○市○○町○丁目○番○号
            行政書士     
           証人       甲山一郎
                     昭和○○年○月○日生
     ○○県○○市○○町○丁目○番○号
            会社員
           証人       乙山次郎
                     昭和○○年○月○日生
以上を遺言者及び証人に読み聞かせたところ、各自筆記の正確なことを承認し、次に署名押印する。
            遺言者     日本太郎  印
            証人       甲山一郎  印
            証人       乙山次郎  印

この証書は、民法第九六九条第壱号ないし第四号所定の方式に従って作成し、同条第五号に基づき本職が署名押印する。
     ○○県○○市○○町○丁目○番○号
            ○○法務局所属
              公証人 丙山 三郎  印





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